恋愛×ゲーム

第一章『青天に映える白』①

あ、なんか人が少ないな、と気になったのは、朝教室に足を踏み入れた時のことだ。普段は、ほぼ欠席する人がいないだけに、ぽつぽつと歯抜けた状態に疑問を抱いた。しかし、違和感の正体もすぐにわかる。この時期は部活動が盛んで公欠を取る人が多いからだ。私…

序章『永遠の終わり』④

その瞬間、後ろから物音がした。振り返ると、近所のおばちゃんがこちらを見ていた。夜まで近所のスーパーでパート仕事をしている主婦だ。「さっきから声がすると思っていたら君たちだったのかい、若いっていいねぇ」おばちゃんは呑気に言う。私とリョウヘイは…

序章『永遠の終わり』③

誰かが私の身体を大きく揺する。「――――大丈夫ですか!?」焦燥気味な声が耳に飛び込む。霞んでた視界が徐々に晴れ、目が捉えたのは――――不安気に私を見る、複数の救急隊員の顔だ。「よかった……彼女は目を覚ました……」隊員たちは安堵の息を吐くと、…

序章『永遠の終わり』②

「え、ユイ。何その指輪!」突如、教室内に声が響き、反射的に身を屈める。クラスメイトの視線がチクチク刺さった。しかし、口にした本人は全く気づく様子もなく、目を輝かせて私の席まで近寄ってくる。元凶に顔を向ける。彼女は友人の海堂 菜々美(カイドウ…

序章『永遠の終わり』①

あ、なんか心がざわつくな、と感じたのは、普段とは違う道を歩いているからだろうか。今日はオープンしたばかりのスーパーへ行く為に、珍しく遠方まで足を運んでいた。片道三十分以上かかったが、その甲斐あって今日は久しぶりに牛肉を使用した夕食にありつけ…