Day4「午前中は雨ですが夕方には五月晴れの空が広がります」①
北海道は、一年の半分以上は雪である寒地だと聞いていたが、さすがに六月下旬のこの時期は、心配不要だった。むしろ山が少なく、地平線が見えるほどに高原が広がり、太陽の光をダイレクトに浴びられる。日焼け止め必須だ。もしかしたら地元より暖かいかもしれ…
気まぐれ天気、恋予報。
Day3「梅雨前線は来週にかけて、徐々に北上する見込みです」④
「あっごめん。何か考えごとでもしてた?」「……いや、別に」図星なのか、蓮は素っ気なく顔を逸らす。「もしかして、下野さん?」「下野さん?」「修学旅行、誘われたんでしょ」そう尋ねると、蓮はしばらく宙を見上げ、「あぁ」と首を掻いた。「いや、断った…
気まぐれ天気、恋予報。
Day3「梅雨前線は来週にかけて、徐々に北上する見込みです」③
人狼ゲームとは、プレイヤーが【市民】か【人狼】かに別れて、市民を襲う人狼が誰かを推理していくゲームだ。市民や人狼以外にも複数役職があり、役職の能力によって自身の立ちまわり方を考えなければいけなかった。繰り返される討論でプレイヤーの人間性が表…
気まぐれ天気、恋予報。
Day3「梅雨前線は来週にかけて、徐々に北上する見込みです」②
ホームルームでは、六月末に迫る修学旅行についての話が着々と進められていた。以前祐介からもらった旅雑誌のおかげで、私たちの班も滞ることなくスケジュールが埋まっていく。班のメンバーは、蓮と瑛一郎含む男子三人、私含む女子三人の計六人の割合だった。…
気まぐれ天気、恋予報。
Day3「梅雨前線は来週にかけて、徐々に北上する見込みです」①
五月雨がしとしとと降り続く。そのたびに窓をパタパタと鳴らした。梅雨前線の影響で、空は連日、分厚くて暗い雲が覆っていた。今年は二週間も梅雨の到来が早いらしい。私たちが北に飛ぶ時には、梅雨前線も同行する羽目になるのではないのか、と心配になるが、…
気まぐれ天気、恋予報。
Day2「向こう一週間は穏やかな気候が続くでしょう」③
次の日の朝。ラウンジに向かうと、すでに瑛一郎はソファに座っていた。彼は私に気付くと「おっす」と軽く手を上げた。「早いね」「いつも朝五時には起きてるからな。勝手に目が覚めてしまうというか」少しだけ共感できた。私も六時ニ十分に起きることが習慣に…
気まぐれ天気、恋予報。
Day2「向こう一週間は穏やかな気候が続くでしょう」②
運動を終え、朝食を取り終えた後は、授業開始までに身支度を整える。寮生活ではあるが、授業を受ける際はもちろん制服に着替えなければいけない。私は、自室のベッドに腰をかけて時計を見る。今は午前七時三十分。あと一時間はある。ふう、と息を吐きながら、…
気まぐれ天気、恋予報。
Day2「向こう一週間は穏やかな気候が続くでしょう」①
ゴールデンウィーク明けから一週間が経ち、ラウンジでのラジオ体操も日課となりつつあった。開始時刻は六時半なので、洗面の時間も含めて六時二十分には起床しなければならない。授業開始が八時半の為、今までは七時四十五分に起床、そのまま朝食を取り、帰り…
気まぐれ天気、恋予報。
Day1「空は快晴、洗濯物も乾きやすい一日です」②
高校生棟と中学生棟の中間に位置するラウンジに辿り着く。壁に大型テレビが設置され、そばにはラジカセやDVDプレイヤーなどの機械類が置かれている。ソファがいくつも備わり、ガラス張りの窓の奥には、芝生の敷かれた庭が広がる。普段はこの場で、談笑した…
気まぐれ天気、恋予報。
Day1「空は快晴、洗濯物も乾きやすい一日です」①
眩しい光が降り注ぎ、心地良い温度が肌を包む。「貴重な気候なんだから、もう少し堪能した方がいいぞ」と太陽が二度寝を誘った。私は寝返りを打つと、日の光で熱の孕んだ布団に身を丸める。光合成の行われた柔らかい羽毛に肌が沈み、「そうだそうだ。まだ起き…
気まぐれ天気、恋予報。
Day0
寒風がびゅうっと音を鳴らして吹く。昨夜は豪雪だったことから、まだ辺りには白い雪がそこら中で確認できた。友人グループや家族連れが、白い息を吐きながら鳥居をくぐる。厳しい寒空の下でありながら、今日から新年が始まることでどこか浮き立っていた。そん…
気まぐれ天気、恋予報。
気まぐれ天気、恋予報。【完結】
寮生活を送る幼馴染五人の、複雑で気まぐれな日常生活。(日常青春/約140.000文字)※2021.05.25初公開
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