Day6「暴風警報が発令されました」②
「今日のトレーニングも休んでたんか?」瑛一郎は素朴に尋ねる。「ど、どうだろう……私も今日行けてなくて…………」そう答えると、瑛一郎は露骨に顔を歪める。「オイオイまさかやめたとかじゃねーだろうな。もうすぐリベンジ戦が始まるっていうのによ!」「…
気まぐれ天気、恋予報。
Day6「暴風警報が発令されました」①
「恋愛」というものは、相手のことをずっと考えてしまう状態のことではないのか。「もっと知りたい」「もっと声が聞きたい」、そして「もっと触れたい」。大切な相手のことを想う彼らの姿は、幸せなオーラで溢れている。今まで観測者の立場にあり、周囲の恋愛…
気まぐれ天気、恋予報。
Day5「今年初の猛暑日となる為、熱中症にお気をつけてください」⑤
案の定美子は、両手で抱えなければいけないほどの量となっている。「相変わらずだね」私は笑いながら言う。「だって、今日食べなかったら、また来年まで我慢しないといけないもん」地域の活性化に貢献、と美子は満足そうに笑う。指定された席に腰を下ろす。ま…
気まぐれ天気、恋予報。
Day5「今年初の猛暑日となる為、熱中症にお気をつけてください」④
「いらないならいい」そう不愛想に言われると、手を引っ込めて足早に歩き始める。「あっ待ってよ……!」私たちは赤い鳥居の元まで向かった。「哀~!!」渚が眉間に皺を寄せて叫ぶ。「ちょっと何離れてんのよ! スマホも全然繋がらないし!」「スマホ……!…
気まぐれ天気、恋予報。
Day5「今年初の猛暑日となる為、熱中症にお気をつけてください」③
「今回はみんなと会わないの?」私はテレビ雑誌を捲りながら、奏多に尋ねる。お盆に突入したことで、奏多の実家にお邪魔していた。「そうだね。萌さんは受験だし、瑛一郎も部活だし、今年は無しかなぁ」奏多は炭酸水のペットボトルを開けながら答える。プシュ…
気まぐれ天気、恋予報。
Day5「今年初の猛暑日となる為、熱中症にお気をつけてください」②
八月に突入したことで、帰省の準備を行っていた。今回は祐介たちの都合に合わせて九日から十六日までの一週間。外泊の場合は、外泊許可証を寮長に発行してもらう必要がある為、渚と美子の三人で、萌の元まで訪れていた。「萌ちゃんは今年、帰省しないの~?」…
気まぐれ天気、恋予報。
Day5「今年初の猛暑日となる為、熱中症にお気をつけてください」①
テストも終えて、夏休みに突入する。直樹のおかげもあり、全員赤点は取らずに済んだので補習も必要ない。私たちの中で受験生もいないことから、満喫できる夏休みとなりそうだ。特に私たち二年生にとったら今年が一番遊べる夏となる。部活動をしている者もいる…
気まぐれ天気、恋予報。
《《 現在の各地の気象情報です 》》
観測者である私、北野哀は、より正確な予報をする為に、様々なデータを取得する必要があった。同じ時期でも、「北海道は寒いが沖縄は暑い」と、土地によって気候は異なる。だが伝聞や固定観念だけでは正当性に欠け、実際現地に足を運ばなければ取得できない情…
気まぐれ天気、恋予報。
Day4「午前中は雨ですが夕方には五月晴れの空が広がります」⑤
「数学で意味を考えたら、ややこしくなるだけだから」蓮は教科書を眺めながら、大きくあくびをする。「渚は仕事もあるから仕方ないよ~がんばれぇ~」美子は他人事のように言う。その手には「クリームパン」と書かれた袋が見られ、口ももごもご動いてる。美子…
気まぐれ天気、恋予報。
Day4「午前中は雨ですが夕方には五月晴れの空が広がります」④
「でも、それは過去の話でしょ?」「そうだ。今は付き合っていない」祐介はいまだ楽しそうに笑っている。「俺は直樹の敵であり、沙那の味方なんだ。もうここまで言ったらわかるだろ」祐介は挑発的に笑う。私は、目を観測モードに切り替え、頭をフル回転させる…
気まぐれ天気、恋予報。
Day4「午前中は雨ですが夕方には五月晴れの空が広がります」③
雨は上がり、日もすっかり暮れていた。雨粒によって大気のチリが落とされ、洗練された空気が漂っている。都会の虹ノ宮とは違う環境に無意識に胸を開ける。私はそのままホテル周囲を回った。沙那の言っていた通りに、蓮は自ら輪を外れることはほぼない。だが、…
気まぐれ天気、恋予報。
Day4「午前中は雨ですが夕方には五月晴れの空が広がります」②
「すげえ〜〜袋パンパンだ!」前座席に座っている瑛一郎は、目を輝かせながらポテトチップスの袋を掲げる。確かに普段見るよりも袋が膨らんでいた。「そんなことで喜ぶの、瑛一郎ぐらいしかいない」蓮は無愛想に返す。「でもおもしろいだろ。こんな膨らむんだ…
気まぐれ天気、恋予報。